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結論から言うと、20代でキャリアコンサルタントを目指すことは十分可能です。むしろJILPT(労働政策研究・研修機構)の調査では、キャリアコンサルタント登録者のうち20代は全体の1%未満と、年代別で最も少ない層であることが分かっています。これは「20代には向かない資格」という意味ではなく、20代のうちに取得しておけば、この資格を持つ若手そのものが希少な存在になれるという見方もできます。
一方で20代が資格取得を検討するときに必ずぶつかるのが、受験資格のルートの問題です。キャリアコンサルタント試験の受験資格は「実務経験3年以上」か「厚生労働大臣認定の養成講座修了」のどちらかを満たす必要があり、20代の多くはキャリアコンサルティングに関する実務経験を3年分積んでいないケースがほとんどです。つまり20代にとっては、養成講座修了ルートが事実上の唯一の現実的な選択肢になります。
この記事では、20代の登録者数の実態、受験資格ルートの考え方、そして「相談者が年上ばかりになるのでは」という若手特有の懸念にどう向き合うかまで、20代がキャリアコンサルタントを目指す際に知っておきたいポイントを整理します。
この記事でわかること
| 項目 | 結論 |
|---|---|
| 20代でも目指せるか | 目指せる。ただし登録者全体に占める20代の割合は1%未満で年代別最少 |
| 受験資格の取り方 | 実務経験3年ルートに該当しないことが多いため、養成講座修了ルートが現実的 |
| 若手ならではの懸念 | 相談者が年上中心になりやすいが、傾聴力や自己理解の深化で補える面がある |
20代の登録者は全体の1%未満、それでも目指す価値はあるのか
- JILPTの調査データが示す年代分布の実態
- 「少数派」という事実をどう解釈すべきか
- 20代のうちに取得しておく将来的なメリット
JILPTが実施した「第2回キャリアコンサルタント登録者の活動状況等に関する調査」(No.227)によると、キャリアコンサルタント登録者の年代分布は40代・50代が中心で、20代の登録者は全体のうち1%に満たず、年代別で見ると最も少ない層となっています。これは検索意図として「20代で目指すのは早すぎるのでは」という不安を持つ読者にとって、一見ネガティブなデータに見えるかもしれません。
ですが見方を変えると、20代でこの資格を持っている人自体がほとんどいないということでもあります。人事・人材業界・教育業界など、キャリア支援に関わる仕事の中で「20代でキャリアコンサルタント資格を持つ人材」は現状かなり希少です。もちろん資格を持っているだけで転職や年収アップが保証されるわけではなく、実務経験や実績と組み合わせて初めて活きてくるものですが、若いうちに国家資格を取得しておくこと自体は、長期的なキャリア形成の選択肢の一つとして検討する価値があります。
なお、年代別の実態をより広く知りたい場合は、40代・50代からの資格取得の実情を扱った記事も参考になります。
受験資格は「実務経験3年」か「養成講座修了」の2択、20代はどちらを選ぶべきか
- 受験資格の2つのルートのおさらい
- 20代が実務経験3年ルートに該当しにくい理由
- 養成講座修了ルートが現実的な選択肢になる背景
キャリアコンサルタント試験を受けるには、大きく分けて「キャリアコンサルティングに関する実務経験が通算3年以上あること」か「厚生労働大臣が認定する養成講座(合計150時間)を修了すること」のいずれかを満たす必要があります(このほかキャリアコンサルティング技能検定1級・2級合格というルートもありますが、対象になる人はかなり限られます)。
20代の場合、社会人経験自体が浅く、しかも「キャリアコンサルティングに該当する業務」に3年以上従事してきた人はごく限られます。人事や人材紹介の現場で相談業務に携わっていたとしても、それが実務経験として明確にカウントされるかどうかの判断や、勤務先からの証明書類の準備には手間がかかることも少なくありません。この実務経験としての該当性の判断に迷うケースについては、受験資格を徹底解説した記事のQ&Aで詳しく整理しています。
そのため20代にとっては、実務経験の証明に悩むよりも、養成講座を修了して受験資格を得るルートの方が見通しを立てやすいのが実情です。養成講座であれば、受験資格を得ると同時に学科・実技試験の対策もカリキュラムに含まれていることが多く、未経験からのスタートでも計画的に進めやすいというメリットがあります。
| 比較項目 | 実務経験3年ルート | 養成講座修了ルート |
|---|---|---|
| 20代での該当しやすさ | 該当しにくい(社会人経験が浅く実務経験の蓄積が不十分なことが多い) | 未経験からでも受講できる |
| 受験資格を得るまでの見通し | 実務経験の該当性判断・証明書類の準備に不確実性が残る | 講座修了というわかりやすいゴールで進められる |
| 学科・実技対策 | 別途自分で用意する必要がある | カリキュラムに含まれていることが多い |
なお実務経験なしで受験・登録できるかどうかをさらに詳しく知りたい場合は、こちらの記事も参考にしてください。
20代がキャリアコンサルタント資格を取るメリット
- 自己理解が深まり、自分自身のキャリアの軸を持てるようになる
- 傾聴スキルの習得が対人関係やチームでの仕事に活きる
- 養成講座を通じて異業種の受講生とのつながりができる
実際に20代のうちにキャリアコンサルタント資格を取得した人がnoteで公開している体験談では、養成講座での学びが仕事の場面以外にも良い影響を与えたと語られています。たとえば「自己一致・自己不一致」といったカウンセリングの基本概念に触れることで、自分自身が何を大切にしたいのかを言語化できるようになった、傾聴のトレーニングを重ねたことで周囲との対人関係の築き方が変わった、といった変化です。
また養成講座には、IT・人事・教育など異なる業種で働く受講生が集まるため、20代のうちから他業種の同世代・年上世代と接点を持てる機会になる点も、若手が資格取得を通じて得やすい副次的なメリットといえます。こうした変化は個人の経験によって差があり、誰にでも同じように起こるとは限りませんが、資格取得を「試験に受かるかどうか」だけでなく、自分自身の思考・対人スキルを育てる過程として捉える視点は、20代が資格取得を検討する際の一つの判断材料になるでしょう。
相談者が年上ばかりになる?20代ならではの懸念とどう向き合うか
- 実際に相談者の年齢層が上になりやすい現実
- 経験不足を補う「傾聴力」という武器
- 経験を積みながら専門分野を確立していく考え方
20代がキャリアコンサルタントを目指す際によく挙がる不安の一つが、「自分より年上の相談者にアドバイスできるのか」という懸念です。実際、キャリア相談の現場では相談者が30代・40代以上であることも多く、20代のキャリアコンサルタントが年齢差を意識する場面は少なくありません。
ただしキャリアコンサルティングは、相談者に代わって答えを出す仕事ではなく、相談者自身が自分の考えを整理し、意思決定できるよう支援する役割です。そのため必要なのは年齢や経験年数そのものよりも、相手の話を丁寧に聴き、状況を整理する傾聴力です。養成講座のカリキュラムには、この傾聴スキルを体系的に学び、ロールプレイで練習する時間が組み込まれているため、20代であっても実践的なトレーニングを積むことができます。
もちろん実務経験を重ねるほど対応の幅は広がっていくため、資格取得はゴールではなくスタート地点と捉え、取得後にどの分野(新卒支援・企業内人事・特定業界のキャリア相談など)で経験を積んでいくかを考えておくことも大切です。年代を問わない資格の位置づけそのものについては、キャリアコンサルタントとは何かを解説した記事もあわせて参考にしてください。
20代が養成講座を選ぶ際に見ておきたいポイント
- 働きながら通える時間帯のコースがあるか
- 実技対策(模擬試験・添削)がカリキュラムに含まれているか
- 教育訓練給付制度の対象講座かどうか
20代の場合、社会人1〜数年目で仕事と並行して受講することが多いため、平日夜間や土日にも通えるコースがあるかは講座選びの重要なポイントになります。また前述の通り実技試験対策の有無も、受験資格取得後の合格可能性を左右する要素です。
こうした観点から検討先の一つになるのが、リカレントのキャリアコンサルタント養成講座です。社会人スクールとしての運営歴40年、キャリアコンサルタント養成講座に特化してからは23年の実績があり、スクール別の年間合格者数は3年連続No.1(1,936名/広告主公表値)となっています。平日午前・午後・夜間・土曜・日曜と複数のコースが用意されており、厚生労働大臣が定める150時間のカリキュラムを講師から直接学べる全課程通学スタイルのほか、フルオンラインでの受講形式も選べます。講師陣は最上位資格「キャリアコンサルティング技能士」保有者24名を含む総勢108名という体制で、無料の模擬試験やAIを使ったオンラインドリルなど、実技対策につながる仕組みも用意されています。
費用面では専門実践教育訓練給付制度の対象講座で、本人が雇用保険加入期間などの受給要件を満たす場合、受講料の最大80%(上限約39万円)が支給され、自己負担は約99,880円となります(給付は対象講座であることに加え、本人が受給要件を満たす場合に限られ、誰でも一律に同じ金額が戻ってくるわけではありません)。20代は雇用保険の加入期間が短く、専門実践教育訓練給付金の受給要件(原則2年以上、初回利用の場合は1年以上)を満たさないケースもあるため、自分が対象になるかは事前にハローワークや講座の窓口で確認しておくことをおすすめします。制度の詳細は以下の記事でも解説しています。
費用の総額感を掴みたい場合は、こちらの記事もあわせてご覧ください。
資格の前に「転職支援の仕事」で経験を積むルートもある
ここまで養成講座での資格取得を中心に見てきましたが、20代の場合は、給付金の受給要件を満たさず講座費用の負担が大きくなる人や、「人のキャリアに関わる仕事が自分に向いているか、まだ確信が持てない」という人もいるはずです。そうした場合は、資格を取る前に、まず転職支援の仕事に就いて経験を積むという順番も考えられます。
キャリアコンサルタントは名称独占資格のため、キャリア相談の業務そのものは資格がなくても行えます。人材紹介会社で求職者の転職を支援するキャリアアドバイザー(CA)や、企業の採用を支援するリクルーティングアドバイザー(RA)は、国家資格を応募の必須条件としていない求人が多い職種です。20代で現場に入り、相談業務の経験を重ねてから資格取得を検討すれば、前述の「相談者が年上ばかりになる」という懸念に対しても、実務で培った経験という裏付けを持って向き合いやすくなります。なお、CAとしての業務が受験資格の「実務経験」に該当するかは業務内容によって判断が分かれるため、将来の受験を見据える場合は受験資格の解説記事もあわせて確認してください。
人材業界へのキャリアチェンジを考える場合の相談先の一つが、人材業界に特化した転職エージェント「HR CAREER AGENT」です。CA・RAのほか求人広告営業・人材派遣営業などの職種を扱い、利用者の9割以上が人材業界未経験とされています(広告主公表値)。求職者側の利用料は無料です(人材紹介サービスは、採用が決まった企業側が紹介手数料を支払う仕組みのため)。
相談したからといって転職が必ず決まるわけではありません。資格取得を軸に考えたい人は養成講座の資料請求を、資格にこだわらず先に現場で経験を積みたい人はこちらを、と目的に応じて使い分けてください。
まとめ
20代でキャリアコンサルタントを目指すことは十分可能です。JILPTの調査では登録者に占める20代の割合は1%未満と年代別で最も少ないものの、これは裏を返せば20代のうちに資格を取得しておくこと自体が希少な経験になり得るということでもあります。
受験資格については、実務経験3年ルートに該当しない20代が多いため、養成講座修了ルートが現実的な選択肢になります。また「相談者が年上ばかりになるのでは」という懸念については、年齢や経験年数よりも傾聴力が求められる仕事であることを踏まえ、養成講座での実践トレーニングを通じて対応力を育てていく視点が役立ちます。
資格取得はゴールではなくスタート地点です。20代のうちに受験資格ルート・費用・実技対策の体制まで含めて講座を比較し、自分に合った形で学習を始めることが、その後のキャリア形成の土台になります。



