目次
- この記事でわかること
- キャリアコンサルタントとキャリアアドバイザーの違い早見表
- キャリアアドバイザーとは?仕事内容と資格の要不要
- 転職エージェントにおける職種名としてのキャリアアドバイザー
- なるためのルート:資格不問だが実務適性が問われる
- キャリアコンサルタントとの違い:資格の有無という一番大きな違い
- 名称独占資格とは何か
- 「業務独占資格」ではない点にも注意
- 仕事内容はどこまで重なるのか
- キャリアアドバイザーがキャリアコンサルタント資格を持つ意味
- キャリアコンサルタントになるにはどうすればよいか
- キャリアアドバイザーとキャリアコンサルタント、どちらを目指すべきか
- よくある質問
- Q. キャリアアドバイザーはキャリアコンサルタントの資格がないとなれませんか?
- Q. キャリアアドバイザーとして働きながらキャリアコンサルタント資格を取ることはできますか?
- Q. キャリアアドバイザーとキャリアコンサルタント、どちらが給料は高いですか?
- Q. 無資格で「キャリアコンサルタント」と名乗るとどうなりますか?
- まとめ
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結論から言うと、「キャリアアドバイザー」は転職エージェントなどで使われる職種名であり、就任に必須の資格はありません。一方「キャリアコンサルタント」は2016年に国家資格化された名称独占資格で、試験に合格して登録した人しか名乗ることができません。つまり両者は「資格の有無」という土台からして別物であり、実務では「キャリアアドバイザーとして働きながらキャリアコンサルタント資格も持っている人」が数多く存在する、という関係になっています。この記事では、混同されがちな両者の違いを法的な位置づけ・仕事内容・なり方の3つの軸で整理し、どちらを目指すべきか迷っている人が判断材料にできる内容にまとめました。
この記事でわかること
| 項目 | 結論 |
|---|---|
| 資格の有無 | キャリアアドバイザーは資格不問の職種名。キャリアコンサルタントは国家資格(名称独占) |
| 仕事内容 | 重なる部分は多いが、キャリアアドバイザーは転職支援・マッチングに比重、キャリアコンサルタントはキャリア形成支援全般が対象 |
| どちらを目指すか | 転職エージェントで働きたいだけなら資格は必須ではないが、専門性の証明や独立・他業種への展開を考えるなら資格取得が選択肢になる |
キャリアコンサルタントとキャリアアドバイザーの違い早見表
まずは両者の違いを一覧で確認しておきます。
| 項目 | キャリアアドバイザー | キャリアコンサルタント |
|---|---|---|
| 資格の種類 | 資格不問の職種名(求人票上の呼称) | 国家資格(名称独占資格) |
| 名乗るための要件 | なし。会社が独自に付与する肩書き | 国家試験に合格し、キャリアコンサルタント登録簿への登録が必要 |
| 主な活動の場 | 人材紹介会社・転職エージェント | 企業の人事部門、転職エージェント、ハローワーク、大学、独立開業など幅広い |
| 主な業務 | 求職者との面談、求人紹介、企業とのマッチング、条件交渉の支援 | キャリア形成全般の相談・助言(転職に限らない) |
| 無資格で名乗れるか | 名乗れる | 名乗れない(法律違反となる) |
| 資格取得の必要性 | 必須ではない(保有者も一定数いる) | 資格そのものが仕事の前提になる |
この表からも分かるとおり、両者の一番の違いは「資格がなければそもそも名乗れないかどうか」という法律上の位置づけです。次の章から、それぞれの中身を詳しく見ていきます。
キャリアアドバイザーとは?仕事内容と資格の要不要
- 転職エージェント・人材紹介会社における職種名であり、会社によって呼び方が異なる(キャリアカウンセラー、コンサルタント等と呼ぶ会社もある)
- 就任にあたって必須の資格・免許は存在しない
- 未経験・第二新卒歓迎の求人が多く、営業経験や対人対応力を評価する採用が中心
転職エージェントにおける職種名としてのキャリアアドバイザー
キャリアアドバイザーは、求職者と面談し、経歴や希望条件をヒアリングしたうえで求人企業とのマッチングや選考対策、条件交渉のサポートまでを担う仕事です。人材紹介会社ごとに「キャリアアドバイザー」「キャリアカウンセラー」「コンサルタント」など呼称は分かれますが、いずれも法律で定義された資格名ではなく、各社が独自に定めている職種名・肩書きという点は共通しています。
なるためのルート:資格不問だが実務適性が問われる
キャリアアドバイザーになるための決まったルートはなく、多くの人材紹介会社では中途採用・新卒採用のいずれでも「未経験可」「第二新卒歓迎」とする求人が目立ちます。選考で重視されるのは資格の有無ではなく、営業経験や折衝経験、対人コミュニケーションの適性であることが一般的です。国家資格であるキャリアコンサルタントとは異なり、「資格を取れば名乗れる仕事」ではなく「採用されればその日から名乗れる仕事」という点が大きな違いです。
キャリアコンサルタントとの違い:資格の有無という一番大きな違い
- キャリアコンサルタントは2016年に国家資格化された「名称独占資格」
- 資格を持たない人が「キャリアコンサルタント」を名乗ると法律違反になる
- ただし「業務独占資格」ではないため、相談業務そのものは無資格でも行える
名称独占資格とは何か
キャリアコンサルタントは、職業能力開発促進法の改正により2016年4月に国家資格として位置づけられました。この資格は「名称独占資格」に分類されており、国家試験に合格し、キャリアコンサルタント登録簿に登録した人以外が「キャリアコンサルタント」という名称を名乗ることは法律で禁止されています。無資格のままこの名称を使用した場合、法律違反となる可能性がある点は、キャリアアドバイザーとの決定的な違いです。
一方でキャリアアドバイザーという呼称にはこうした法的な規制がなく、資格の有無にかかわらず、会社が付与した職種名として自由に使うことができます。この「名乗ってよいかどうかに法的な線引きがあるか否か」こそが、両者を分ける本質的なポイントです。
「業務独占資格」ではない点にも注意
一点補足しておくと、キャリアコンサルタントは「名称独占資格」ではありますが、「業務独占資格」ではありません。つまり、キャリア相談やキャリアに関する助言そのものを行う行為自体は、資格を持たない人でも法律上禁止されているわけではないのです。実際、多くのキャリアアドバイザーは資格を持たないまま日常的に求職者のキャリア相談に応じています。「相談業務を行えるかどうか」ではなく「その名称を名乗れるかどうか」に違いがある、という点は誤解しやすいので押さえておきましょう。
キャリアコンサルタントという資格そのものについて、成り立ちや年収相場まで含めてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせて参考にしてください。
なお、キャリアコンサルタントと混同されやすい肩書きは、キャリアアドバイザーだけではありません。「産業カウンセラー」との違いについては、以下の記事で国家資格と民間資格という切り口から詳しく整理しています。
仕事内容はどこまで重なるのか
両者の仕事内容は重なる部分も多く、「まったく別の仕事」というよりは「対象範囲の広さが違う仕事」と捉えるのが実態に近いといえます。
| 業務内容 | キャリアアドバイザー | キャリアコンサルタント |
|---|---|---|
| 求職者との面談・ヒアリング | 中心的な業務 | 業務範囲に含まれる |
| 求人紹介・マッチング | 中心的な業務 | 業務範囲外のことが多い(転職エージェント所属の場合を除く) |
| 選考対策・条件交渉の支援 | 中心的な業務 | 転職支援を行う場合に含まれる |
| 自己理解・キャリアの棚卸し支援 | 面談の一部として行う場合がある | 中心的な業務 |
| 在職者のキャリア形成相談(転職前提でない相談) | 想定されていないことが多い | 中心的な業務 |
| 企業のキャリア研修・制度設計への関与 | 想定されていない | 業務範囲に含まれることがある |
キャリアアドバイザーの業務は「転職を前提とした求人紹介・マッチング」に比重が置かれる一方、キャリアコンサルタントは転職に限らず、在職中のキャリアの棚卸しや、企業内でのキャリア研修・制度運用まで対象範囲に含む点が異なります。転職エージェントに所属するキャリアアドバイザーがキャリアコンサルタント資格を保有している場合、この両方の視点を持って面談に臨めることになります。
キャリアアドバイザーがキャリアコンサルタント資格を持つ意味
- 資格がなくても働ける仕事だからこそ、資格を持っていることが差別化・信頼の材料になる
- 転職支援だけでなく、企業の人事や独立など将来のキャリアの選択肢が広がる
- 「なぜその提案をするのか」を専門知識に基づいて説明できるようになる
前述のとおり、キャリアアドバイザーとして働くこと自体に資格は必要ありません。しかし、実際には資格を保有しながらキャリアアドバイザーとして活動している人が一定数存在します。資格がなくても務まる仕事だからこそ、あえて資格を取得していることが、求職者に対する専門性の裏づけや、社内での評価につながる場面があります。
また、キャリアコンサルタント資格は転職エージェントの仕事に閉じたものではなく、企業の人事部門や大学のキャリアセンター、独立してのキャリア相談業など、活躍のフィールドが広いことも特徴です。キャリアアドバイザーとして経験を積んだ後、資格を取得して人事領域へキャリアチェンジしたり、独立を目指したりする人もいます。資格を活かせる具体的な職種については、以下の記事で年収の目安つきに整理しています。
もちろん、資格を取得したからといって、転職の成功や収入アップが保証されるわけではありません。資格をどのように実務で活かすかは個人差があり、実際の効果は勤務先の方針や本人の経験・志向によって変わってきます。それでも、キャリアアドバイザーとしての実務経験に、国家資格という専門知識の裏づけを加えることは、キャリアの選択肢を広げる一つの手段になり得ます。
こうした「転職エージェントで働きながら、専門性を高めたい」というキャリアチェンジ層に向けて、養成講座を提供しているスクールの一つが株式会社リカレントです。社会人スクールとして40年、キャリアコンサルタント育成に特化して23年(広告主公表値)の実績を持ち、厚生労働大臣が定める150時間のカリキュラムを、キャリアコンサルティング技能士24名を含む総勢108名の講師陣から学べる点が特徴です。通学・フルオンラインのいずれかを選べ、平日夜間・土日のコースも用意されているため、キャリアアドバイザーとして働きながらの受講もしやすい設計になっています。
キャリアコンサルタントになるにはどうすればよいか
キャリアアドバイザーとは異なり、キャリアコンサルタントになるには国家試験に合格し、登録を済ませる必要があります。大まかな流れは次のとおりです。
| ステップ | 内容 |
|---|---|
| 1. 受験資格を満たす | 厚生労働大臣が認定する養成講習(合計150時間)の修了、または実務経験3年以上などのいずれかを満たす |
| 2. 国家試験に合格する | 学科試験と実技試験(論述・面接)の両方に合格する必要がある |
| 3. 登録簿に登録する | 登録することで初めて「キャリアコンサルタント」を名乗れる。5年ごとの更新講習が必要 |
実務経験が3年に満たない人にとっては、厚生労働大臣認定の養成講習を修了するルートが現実的な選択肢になります。受験資格の詳しい要件については、以下の記事で整理しています。
キャリアアドバイザーとキャリアコンサルタント、どちらを目指すべきか
- 転職エージェントでの求人紹介・マッチング業務そのものに興味があるなら、資格取得は必須ではなくキャリアアドバイザーとしての採用を目指す道でよい
- 転職支援に限らず、在職者のキャリア相談や企業のキャリア支援制度の設計にも関わりたいなら、キャリアコンサルタント資格の取得を検討する価値がある
- すでにキャリアアドバイザーとして働いている場合は、資格取得によって専門性の証明や将来の職域拡大(人事・独立など)につなげられる可能性がある
どちらか一方が優れているという話ではなく、「今の仕事の延長で何を目指したいか」によって選ぶべき道が変わってきます。例えば人事未経験からキャリア形成支援の仕事に関わりたい場合や、営業・接客などの経験を活かして転職したい場合の考え方は、以下の記事でも詳しく解説しています。
よくある質問
Q. キャリアアドバイザーはキャリアコンサルタントの資格がないとなれませんか?
なれます。キャリアアドバイザーは資格不問の職種名であり、就任に必須の資格・免許はありません。未経験・第二新卒歓迎の求人も多く、選考では資格の有無よりも対人対応力や営業経験が重視される傾向があります。
Q. キャリアアドバイザーとして働きながらキャリアコンサルタント資格を取ることはできますか?
可能です。実際に、転職エージェントに所属しながらキャリアコンサルタント資格を取得し、専門性の裏づけとして活用している人は一定数存在します。養成講習は平日夜間・土日にコースを設けているスクールもあり、働きながら受講する人も少なくありません。
Q. キャリアアドバイザーとキャリアコンサルタント、どちらが給料は高いですか?
どちらが高いと一律には言えません。キャリアアドバイザーの年収は所属する会社の給与水準や成果報酬の仕組みに左右され、キャリアコンサルタントの年収は雇用形態や活動する領域(企業・公的機関・独立など)によって分布が大きく異なります。資格の有無だけで単純に比較できるものではない点に注意が必要です。
Q. 無資格で「キャリアコンサルタント」と名乗るとどうなりますか?
キャリアコンサルタントは名称独占資格であるため、資格を持たない人がこの名称を名乗ることは法律で禁止されています。一方で、相談業務そのものを行うこと自体は禁止されていない(業務独占資格ではない)ため、「名乗れるかどうか」と「相談業務ができるかどうか」は別の話である点を押さえておく必要があります。
まとめ
キャリアアドバイザーは転職エージェントなどで使われる資格不問の職種名であり、キャリアコンサルタントは2016年に国家資格化された名称独占資格です。両者は仕事内容の面で重なる部分も多いものの、「資格がなければ名乗れないかどうか」という法律上の位置づけが決定的に異なります。実務では、キャリアアドバイザーとして働きながらキャリアコンサルタント資格を取得し、専門性の証明や将来の職域拡大につなげている人も少なくありません。転職支援の枠を超えてキャリア形成支援に関わりたいと考えるなら、資格取得は検討する価値のある選択肢の一つです。





